バイトのぷりンス

某グルメサイトのコールセンター【27】

浅草橋洸彦

近所でコールセンターのスキマバイトの募集があり、申し込むことにした。コールセンターのバイトは、一度スキマバイトの運営会社で前日の出勤チェックができていないワーカーさんへ出勤時間や持ち物などを電話で確認する仕事をやったことがある。ほかにもリストをもとに架電し、つながらない、断られる、反応がある、といった結果を仕分けることも経験した。

今回の現場は、近所でしかも高時給という好条件。到着すると各テーブルにはペットボトルのお茶とお菓子が用意されていて、同じようにスキマバイトで来た人たちがいた。すぐにコール業務がはじまると思いきや、なんと就業時間の3時間すべてが会社の話を聞く会だったのだ。バイト代をもらって仕事内容について学べる時間は貴重だった。

そこの会社はいろいろな会社のコール業務を請け負っており、某グルメサイトの業務を担当していた。某グルメサイトがどういうシステムで使われているのか、有料プランはどういう仕組みがあるのか――そうした裏側を知ることができたのは面白い体験だった。

某グルメサイトはいつの間にか海外にも対応しており、言語のボタンをクリックするだけで表示が切り替わるようになっていた。Go To Eatの施策以降、某グルメサイト経由でWeb予約を受け付けるようになり、以前のように電話で予約する流れは逆転。ネットから予約する利用者が増えたことで、大型飲食店では予約管理が格段にスムーズになったという。その一方で、10人程度が入る小規模な飲食店では有料プランを利用するメリットは感じられないそうだ。そういえば、新橋駅近くの雑居ビルの飲食店で働いたときも、某グルメサイトで予約してきた人が約9割だった。

今回は、普段なかなか知る機会のない仕組みやシステムについて学べて、とても勉強になった。しかし、いざコールセンターで働くとなると、ガツガツ営業しなければならない。高時給で働いたとしても、きっと精神的に参ってしまう仕事なんだな、と思う。自分には向いていないかもしれない。そう思った一方で、適性を確認できた体験でもあった。

浅草橋洸彦

浅草橋洸彦

クリエイティブ労働者

有限会社アシダ企画代表取締役社長。天才百貨点主催。ぷりぷりから星葡萄を経て、現在は「下町のぷりンス」として君臨する。
1984年生まれ、育ち共にお江戸東京日本橋で産湯を浸かり、浅草橋で独立、家督を継ぐ。絵本作家、文筆業、出版事業他、喫茶評論、銭湯評論、鉄道評論、競輪評論、スナック・定食屋・食堂レポーター、レコードプロデューサー、他・他・他・他芸術家達の人間交差点としてマルチに活動し、前衛生活芸術没頭中。